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語るプロジェクトストーリー
語るプロジェクトストーリー
限られた予算でも、あらゆる要望
を満たしたい。
- 品田
- 2016年11月に受注した本プロジェクトのコンセプトは「6つの生産ラインを、ユニット化すること」でした。
- 吉野
- 簡単に説明すると「複数の小さな工場が集まって、ひとつの大きな工場」になっているイメージです。6ユニットで、6種類の医薬品を製造できる工場です。少量多品種で製品ラインナップを充実させたいというお客さまのご要望を満たすコンセプトが提示できたと思います。
- 諏訪
- それぞれのユニットが独立していれば、将来的に生産する医薬品が変わっても、柔軟に機械を入れ替えられますしね。数十年先を見据えた工場といえるでしょう。
- 吉野
- 難しかったのは、どのユニットでも中で働く人たちが同じように動ける環境を作らなければならなかったことです。各ユニットを構成する機械のサイズがバラバラでも、同じくらいの広さの空間に収める必要がある。担当者としては、そこが腕の見せどころでしたね。
- 諏訪
- コンセプトに合わせて、それぞれのユニットで独立して動くように設計しました。普通の工場だと「こちらの空調を止めると、あちらの空調も止まる」ということがありますが、今回はそうはなりません。
- 吉野
- お客さまのご予算と、私たちの提示額にギャップがあったこともスタート当初の課題でしたね。
- 品田
- そのギャップを埋めるためにVE(バリューエンジニアリング)の手法を用いたわけです。VEとは、お客さまのご要望は満たしたまま、さまざまなコストダウンの手段を提案することです。今回のプロジェクトではそれが要で、多くの提案をしました。
- 諏訪
- 空調設備に関するVEは、とても効果的だったと思います。製造する薬の種類によって生産設備に対する規制は異なるのですが、それを熟知しているCXOだからこそ、たくさん提案することができました。規制に照らし合わせながら、コストダウンに向けた適切な判断ができるからこそ可能な技です。
- 品田
- たしかに、VEには知識と経験値が問われます。たとえば、さまざまな空調機器のベンダーを知っているからこそ、必要な機能を維持したまま、原価を抑えられるといった例があります。今回はプロジェクト全体で80もの提案があり、そのうち半分近くの提案が採用されました。これは驚異的な多さです。おかげでパフォーマンスは据え置きのまま、シビアだったコスト面での要求を無事にクリアできました。


チームの密接な連携で、たくさんの
困難を乗りこえた。
- 品田
- 生産設備に関していえば、納入までに1年以上かかるドイツ製の機械の仕入れも課題になりましたよね。
- 吉野
- あれは時間との戦いでした。お客さまとドイツメーカーの意見をすり合わせ、早急に仕様をまとめないと設置の時期に間に合わない。だからメーカーへ発注後でも変更できる部分と、変更できない部分とを仕分けして、なんとか発注にこぎつけました。そうそう、工場の6つのユニットのうち3つのユニットには、既設の工場から生産設備を取り出して据え付け直す必要があったことも大変でしたね。
生産設備には、空調や電気、ポンプなども付随するから、移設は思った以上に複雑です。移設後も同じ性能を維持するには、空調や電気の担当者と連携して、移設前と同じ条件を整えなければなりません。CXOの高い経験値がなければ、遂行できなかった作業ですよね。
- 九里
- 建築設計の担当として難しかったのは、既設工場との連動です。ここでは今回の工場と既設工場とを渡り廊下でつなげる必要があったのですが、接続部の敷地が狭くて思うように構造設計ができませんでした。各分野の関係者と密接な連携ができたおかげで、前に進むことができました。また、実際に施工を担当するゼネコンとの連携も重要でした。
- 内藤
- 関係各所との連携が大切なのは、私も同じでした。医薬品という「患者の命に関わるもの」を作る環境の妥当性を検証・確認・記録する「バリデーション」には、お客さまや各担当者との打ち合わせが欠かせませんから。担当者として「私が工場の品質を守っている」という意識で取り組んでいます。
- 品田
- 工場というものは生産設備をはじめ建築設計、空調、電気、バリデーションなどさまざまな要素が密接に絡みあって初めて機能するものです。だからこそ、それを手がける我々も、密接に連携することが大切なんです。
- 木村
- 密接に連携できるのは、CXOはすべての部署がワンフロアにあるからではないでしょうか。精神的にも物理的にも、担当者同士の距離が近くなる。だから課題があっても、すぐに相談して解決できます。このあたりもCXOの強みですよね。


スピードに勝る少数精鋭は、大手に
も負けない。
- 品田
- 誰もが主体的に仕事に取り組む中で、大きく成長できることもCXOの強みですよね。
- 諏訪
- そうですね。私は自分の持ち場である空調衛生設備だけではなく、生産設備や電気設備などの事情を踏まえたうえで、総合的に物事を判断する力を養えたと思います。工場全体に対する理解度も深まりました。自分なりに工夫して進められる仕事が増えるのが嬉しいんですよね。
- 内藤
- 自分の持ち場以外の事情を踏まえた対応は、私たちバリデーション担当も心がけていることです。自分が相手の仕事をカバーするくらいでないと、各担当者からのスムーズな協力は得られませんから。チームで働くなら、まず自分から動く。この姿勢が欠かせないと痛感しました。皆さんとともに作り上げた資料が、お客さまから「わかりやすい」と評価されると大きな達成感があります。
- 吉野
- 今回私は、生産設備を製造するメーカーをはじめ、社外の人と関わる機会が多かったので、そこから新しい知識をたくさん得ることができました。これらの知識を次なる提案に生かしていけることも、この仕事の面白さです。さらに、自分の提案が形になると最高です。
- 九里
- 「自分の手で何かを生み出した」という実感が得られることはやりがいですよね。これは建築設計も同じです。今回のプロジェクトでは自分で描いたCAD図面が、そのまま建物になっていったから、なおさらそう感じました。自分で図面を描くことで学べることはたくさんありますし、自分で描いているとお客さまからのご要望にもスピーディに応えられて、楽しいですよね。
- 木村
- 自分が図面上で設計したものが、実際に建物になっていくところに仕事の醍醐味を感じますよね。各設備に安定して電気を供給させるためには、他部署との連携が欠かせません。さまざまな課題や困難があっても、お互いにサポートし合って乗り越えられるチームワークの良さがCXOの強みだと思います。
- 品田
- このあたりは今回のプロジェクトに限った話ではなく、CXO全体の強みでしょう。設計から調達、施工まですべてを自社で一貫して行っているからこそ、スピーディで小回りが利く。日々の実務で鍛えられた少数精鋭が、密接に連携しながらプロジェクトを前進させるのがCXOです。この分野における業界トップクラスの実績は、こうした体制や強みがあってこそのものです。




若手社員アンケート
(ライフサイエンス事業部門に従事する社員)
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